pandeiro

パンデイロのジングルには種類がある?

パンデイロのジングルはメーカーによって素材や加工の違いがあることをご存知でしょうか?

真鍮やアルミといった素材だったり、ハンマリングやシズル等加工が施されていたりとジングルにも様々な種類があります。

ジングルでパンデイロの表情はガラッと変わりますので、購入の際はジングル音にも着目して聴き比べてみると発見が多いのでおすすめです。

今回の記事ではジングルの種類や素材について書いていきます。

ジングルってどんな種類があるの?

ジングル別で音を聴いてみたい

ボアノイチ

こういった疑問や要望に向き合います

※パンデイロのジングルは別名プラチネーラとも呼ばれていますが当ブログではジングルで統一していきます。

ジングルの概要

まず最初にパンデイロのジングルがどういうものか見ていきましょう。

パンデイロ全体の概要やタンバリンとの違いについては過去の記事で書いていますのでそちらも良かったら読んでみてください。

ブラジルの打楽器、パンデイロとは?? 近年様々な楽器メーカーや個人作家さんの制作によってパンデイロの種類が豊富になり、お店やYOUTUBEの紹介動画等見かける機会も多くなっ...
パンデイロとタンバリンの違いについて パンデイロって楽器、見た目タンバリンにしか見えないけど何が違うの?? 見た目からは想像もつかない音が出るパンデイロは見た目がタン...

パンデイロには1つのボディに対して4〜7枚ほどのジングルがついています。
最もオーソドックスなのは5枚のタイプです。

ジングル5枚タイプ
ジングル6枚タイプ

ジングルは2枚1組で、ドラムセットのハイハットのようにUFO型の組み合わせです。

ジングルの間にスチール素材の鉄板を挟んで3枚1組のタイプもあります。

この中板があることでジングル同士の衝撃による音域をカットし、よりタイトな音になります。

セットされているジングル
ジングルを外した状態(柄のものが中板)
ボアノイチ

中板の有無はジングルの隙間から確認できます

ちょっと難点なのが、この中板は取り外しが困難というところです。

中板の有無は音だけではなく重さにも関係してきますので、購入の際はその辺りも考慮してください。

パンデイロは数十グラム単位軽量化するだけで演奏による握力や腕への負担が変わります。軽量化が全てではありませんが、始めたての頃は重要なポイントなので軽量にこだわることをオススメします。

そんなに気にするところなの?

ボアノイチ

継続することが大切なので、重いとしんどいですし長続きしません。
なるべく軽いものを選んで継続できる環境を整えましょう◎

ジングルの素材

素材は主に真鍮(しんちゅう)、アルミ、スチール、ステンレスが使われています。

真鍮は別名「ブラス」といって、サックスやトランペット等金管楽器の素材としても使われています。ブラスバンドのブラスは素材名のことだったんですね。

ボアノイチ

個人的に真鍮独特のシャリ感が好きです

パンデイロのジングルは各メーカーが錆びないように加工していますので海辺で使用するとかでなければ錆の心配は特にしなくても大丈夫です。(10年以上使用しているものもありますが特に錆びていません)

僕は真鍮が好きなのですが、素材が比較的柔らかめなので小さい衝撃でも曲がってしまうことがあります。ジングルは曲がると修理が必要なので扱いには十分注意しましょう。

硬度は素材それぞれで差がありますが、真鍮にクロムメッキを施したものが硬度が高く、耐久性にも優れています。

右側が真鍮にクロム加工が施されたジングル(右から2番目の中板はスチール)

加工されたジングル

各楽器メーカーによって独自のハンマリングやシズル、クロムメッキ等加工が施されているものもあります。各加工について少し深掘りしていきます。

ハンマリングとは??

ジングルをハンマーで打ち形状を整えていく作業です。音色を調整します。

機械と手作業で行う両方のやり方があり、ハンマーで打った痕が残っているものもあります。以下動画は実際にパンデイロのジングルをハンマリングしている動画です。

シズルとは??

ジングルに小さな穴を開けその穴に鋲を打ち込んだものです。

通常のシンバルと比べ、独特な残響音と倍音が特徴です。

こちら滅多に見かけない商品ですが、東京のGATEWAYさんというドラムショップで購入できるみたいです。直輸入ならではですね。

Drums Proshop GATEWAYのWebShopはこちら

クロムメッキとは

クロムという銀白色の金属を使用した耐久性・耐候性に優れたメッキ加工です。真鍮のジングルに対してこの加工が施されているものがあります。

見た目からだと正直区別がつかないですが、CONTEMPORANEA(コンテンポラーニャ)製のパンデイロのジングルはこの加工のものがあります。

他様々な加工

ジングルの素材と加工は各楽器メーカーが差別化している部分の1つなので、そのこだわりが詰まっていて見比べてみると発見がたくさんあります。

個人的に驚いたのが2つあります。

1つはREMOのパンデイロです。ステンレスを真鍮で挟んでしまうというまさかの2段構え。しかも真鍮は穴あき加工。REMOはドラムヘッドが有名なメーカーですが、パンデイロのジングルも攻めてますね〜!

2つ目はこちら

これはもうめっちゃ驚きました。音消せちゃうの!??って。
しかもそれぞれのジングルにアジャスターがついているので細かい調整ができそうですね。

パンデイロ練習って外でやるとジングル音がすごく響くんですよね。だからアタックの練習や、重さに慣れる練習とか別に鳴らなくも良い時はジングル音をカットできるからそういう時にも便利ですね。

こちら日本での取り扱いがないので輸入になりますが個人的に非常に気になっています。

ジングル別に試聴

ジングル別に聴いてみましょう。録音環境やメーカでそれぞれ違うので比較ではなく、色々種類があるんだな〜という感覚くらいで聴いてみてください。

真鍮(6枚タイプ)

アルミ(6枚タイプ)

スチール(5枚タイプ)

ステンレススチール(5枚タイプ)

池部楽器店さんの動画は演奏もかっこいいですね〜!

池部楽器店さんのWebサイトはこちら

パンデイロはYOUTUBEで大体のモデルが確認できるので、近くに取り扱っているお店がない場合は是非活用してみてください。

まとめ

パンデイロのジングルの概要や素材、加工等についてご紹介しました。

まとめますと、

ジングルの概要
  • ジングルは1つのボディにつき4〜7枚ついている
  • オーソドックスなタイプは5枚のタイプ
  • ジングルは2枚1組と中板を入れた3枚1組のものがある
  • 中板は後からの取り外しが困難のため必要かどうかは要考慮
ジングルの素材
  • 真鍮(しんちゅう)
  • アルミ
  • スチール
  • ステンレス
ジングルの加工法
  • ハンマリング
  • シズル
  • クロムメッキ
  • 他各メーカー独自の加工がある
  • ジングルの中板は後から外せないので購入時は要考慮。
  • 始めたてのうちは重さが負担になるので、軽量化を最優先するなら中板は要らないと思います。

パンデイロは多数の楽器メーカーから様々な種類が開発されています。

今後また新しい素材や仕様が出ると思うので今後も目が離せないですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。